浚渫底泥高圧脱水処理工法は、浚渫揚泥中に含まれる不純物、砂以上の粒子を除去した泥水を適切な濃度に調整した後、高圧フィルタープレス(最大濾過圧力4MPa(40kgf/cm2))で加圧濾過脱水を行い、低含水比・高強度の脱水処理土を生成するシステムです。
◉高い脱水性能・減容化
バージアンローダにより舷側に接舷した土運船から砂を吸い上げ、砂撒き船に送り撒管により海底に撒布するか、あるいは直接陸岸に送砂するなど、工事目的に自在に適応できるシステムをとっています。
◉広い適用範囲
土質性状に応じて適切な前処理装置、貯泥装置、放流装置を選択し組み合わせて各種浚渫工法のスラリー(高濃度・低濃度)に適用できます。
◉脱水処理土の有効活用
脱水処理土は含水比が低く、高強度のケーキが生成できることから土木材料の他、各種副資材としての利用が可能です。
◉少ない周辺環境への影響
浚渫から脱水処理までを一連作業で行うため、泥水は外部環境にふれることなく、クリーンな処理が可能です。
◉低い薬剤添加量
PACや高分子凝集剤等の添加薬品は微量で済み(場合によっては不要)、薬剤費用が節約できます。薬剤の添加が微量なため、周辺環境への影響はほとんどありません。
◉少ないケーキ運搬費
脱水ケーキは、重量・体積ともに大幅に少なく、ケーキハンドリングが楽になり、輸送コストを大幅に節減できます。
◉きれいな濾過水
きれいな濾過水が得られます。
全体システムは、前処理装置群、貯泥装置群、放流装置群、及び高圧脱水装置群の4つの装置群から構成されています。浚渫土砂の性状に合わせて前処理、貯泥、放流の各装置群において最適な装置を選択して組み合わせ、処理フローは、前処理工程、貯泥工程、高圧脱水工程、放流工程の順で行います。
1.前処理工程
選別機で浚渫揚泥中に含まれるゴミ等の夾雑物を除去した後、砂分回収機で砂・礫分を除去してシルト分以下のスラリーにします。
2.貯泥工程
浚渫能力と脱水能力のバランスを維持するためにスラリーを一旦貯泥槽に送ります。
3.高圧脱水工程
貯泥されたスラリーの条件が効率の良い脱水に適している場合は直接反応槽に送泥しますが、そうでない場合は濃縮槽、反応槽にて適切なスラリー条件に調整します。
反応槽では脱水を促進するためにスラリーに脱水助剤を添加して十分反応させた後、スラリー槽へ送泥します。脱水助剤としては、水道水の浄化で一般的に用いられるPACや消石灰を微量添加するだけです。
スラリー槽は高圧フィルタープレスにスラリーを供給するための槽であり、高圧フィルタープレスの能力、台数により脱水するスラリー量を十分確保できる容量となっています。高圧フィルタープレスでは、濾過圧力4MPaという高い圧力で処理を行う点が特徴です。
4.放流工程
貯泥されたスラリーの条件によっては濃縮槽を設置する場合がります。濃縮槽ではスラリーに無機、高分子凝集剤を添加して細粒分を凝集沈降して反応槽へ送泥し、余水は浄化槽へ移送します。
また、脱水工程により発生した濾水も浄化槽へ移送します。余水および濾水は、濁度が大きい場合に浄化槽で無機、高分子凝集剤を添加して濁度を低下させた後、中和槽でpHを調整して排水基準を満足した上で放流します。
管中混合固化処理工法は、大型空気圧送船の圧送システム(定量フィーダー・加圧ポンプ方式)を利用した管中混合固化処理工法です。定量フィーダーからの切り出し土量の把握が容易であり、加圧ポンプによる攪拌効果が得られる位置(定量フィーダーと加圧ポンプの間)で固化材添加を行なうことにより、固化材の定量添加を確実に行なうことができ、加圧ポンプによる攪拌混合と圧送管内でのプラグ流による攪拌効果で均質な処理土を提供することができます。
◉固化材の定量添加が可能なことから、均質な処理土を連続的に供給できます。
◉ 安定した高い圧送能力をもつ大型圧送船を使用していることにより、急速大量施行が可能です。
本工法では設計強度に基づき実施する室内配合試験により、送泥含水比、固化材添加量の目標設定を行ないます。この設定した各目標値に対して、圧送船に装備した施行管理パソコンを使用した集中管理を行なうことにより、送泥含水比と送泥量に見合った固化材量の定量添加が可能となり、均質な処理土を連続的に供給することができます。